宮崎神青ブログ - 知っちょる?宮崎の祭⑭
〇師走祭〇
初日(上りまし)福智王(ふくちおう)を祀る比木神社の神職・氏子らは神門神社を目指し出発する。途中、父禎嘉王(ていかおう)が漂着したとされる金が浜で禊を行う。同刻神門神社一行は東郷町伊佐賀神社まで迎えに行き、伊佐賀神社にて一年ぶりの再会を果たす。その後一行は神門神社へと向かう。 二日目は、午前中に川に降り、洗濯岩と呼ばれる岩の前で神事を行い、神社に戻り御神体の衣替え神事が行われる。その後地元の豪族が祀られるドンタロ塚でも神事を行う。日が暮れると、神社にて神楽の奉納が夜中まで行われる。 三日目(下りまし)いよいよお別れの時が近づき、皆は悲しみを隠すために顔にへグロを塗り合う。その後比木神社一行は帰路に就く。見送る神門一行は、「オサラバー」と言いながら、家財道具を振って見送る慣わしとなっている。
由来:西暦660年、朝鮮半島の百済(くだら)が唐、新羅との戦いに敗れ、日本に亡命し父の禎嘉王(ていかおう)は日向市金が浜に辿り着いた後、美郷町南郷神門に落ち延び、息子の福智王は高鍋の浜に辿り着いた後、木城町に落ち延びたと伝えられる。 二人が亡くなった後、いつの頃からか村人が神として祀る様になり、息子である福智王を祀る比木神社から、父親の禎嘉王を祀る神門神社まで約90㎞の道のりを越えて、年に一度の親子の対面行事として、師走祭が続けられている。
時期:一月第三金・土・日
神社:神門神社(美里町南郷神門鎮座)
比木神社(木城町鎮座)