宮崎神青ブログ - 20220213のエントリ

知っちょる?宮崎の祭⑭

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その他
執筆 : 
sashi 2022-2-13 19:55

 

〇師走祭〇

 

初日(上りまし)福智王(ふくちおう)を祀る比木神社の神職・氏子らは神門神社を目指し出発する。途中、父禎嘉王(ていかおう)が漂着したとされる金が浜で禊を行う。同刻神門神社一行は東郷町伊佐賀神社まで迎えに行き、伊佐賀神社にて一年ぶりの再会を果たす。その後一行は神門神社へと向かう。 二日目は、午前中に川に降り、洗濯岩と呼ばれる岩の前で神事を行い、神社に戻り御神体の衣替え神事が行われる。その後地元の豪族が祀られるドンタロ塚でも神事を行う。日が暮れると、神社にて神楽の奉納が夜中まで行われる。 三日目(下りまし)いよいよお別れの時が近づき、皆は悲しみを隠すために顔にへグロを塗り合う。その後比木神社一行は帰路に就く。見送る神門一行は、「オサラバー」と言いながら、家財道具を振って見送る慣わしとなっている。

 

由来:西暦660年、朝鮮半島の百済(くだら)が唐、新羅との戦いに敗れ、日本に亡命し父の禎嘉王(ていかおう)は日向市金が浜に辿り着いた後、美郷町南郷神門に落ち延び、息子の福智王は高鍋の浜に辿り着いた後、木城町に落ち延びたと伝えられる。 二人が亡くなった後、いつの頃からか村人が神として祀る様になり、息子である福智王を祀る比木神社から、父親の禎嘉王を祀る神門神社まで約90㎞の道のりを越えて、年に一度の親子の対面行事として、師走祭が続けられている。

 

時期:一月第三金・土・日

 

神社:神門神社(美里町南郷神門鎮座)

   比木神社(木城町鎮座)

知っちょる?宮崎の祭⑬

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その他
執筆 : 
sashi 2022-2-13 19:47

 

 

〇おきよ祭り〇

 

宮崎県日向市美々津町において、八朔の日(旧暦の八月一日)に行われている神武天皇御東遷に因んだ祭りである。毎年、美々津小学校の児童が午前4時に立磐神社の境内に集まり、御祓いを受けた後、短冊などの飾りを付けた笹竹を持って、町内の家々の戸を叩いて起こして回る。その際、「おきよー(起きよー)、おきよー(起きよー)」という掛け声を出す。祭りの後、児童たちは米粉と小豆を蒸してつき上げた「つきいれ」を食べる。

 

由来:神武天皇が美々津港より御舟出するにあたり、御舟出の日を旧暦の八月二日と決めて準備を進めていた。しかし、八朔(旧暦八月一日)の午前二時頃、遠見の山(現・日向市幸脇)の見張り番の知らせにより、風向きや潮の流れが良いので今から舟を出航させるということになった。「今から舟を出すぞー、美々津の者たち起きよ、起きよ」というお布れがあり、驚いた美々津の村人たちは急がねば御舟出に間に合わないという事で、「起きよ、起きよ」と家々の戸を叩いて起こして回った。この伝説に因み、「おきよ祭り」が連綿と受け継がれている。なお、美々津の女性たちが二日の御舟出の際に献上する予定で準備していた米粉と小豆の団子は、団子にする暇がなく、それらを混ぜ合わせて捏ねたものを蒸して臼でつき、急ごしらえの団子らしいものを作って献上したとされている。これを地元では「つきいれ」と呼んでいる。

 

時期:旧暦の八月一日(八朔の日)

 

神社:立磐神社(日向市美々津町鎮座) https://www.tateiwajinja.jp/

 

写真②

 

写真③